【B.LEAGUE×ハウスメイト】【インタビュー】

2020年12月3日

藤井 祐眞
川崎ブレイブサンダース#0
気迫あふれるプレーでコートを熱く盛り上げる

 2020102日、Bリーグの2020-21シーズンが開幕しました。
 Bリーグのサポーティングカンパニーを務めるハウスメイトでは、開幕に先立ってBリーグ選手5名にインタビューをおこない、バスケットボールに対する熱い思いや、2020-21シーズンに向けての意気込みを伺いました。バスケットボールファンの方々はもちろん、あまり試合をご覧になったことがない方も、ぜひBリーグや選手の魅力にふれてください。

史上初の三賞同時受賞が意味すること

 2019-20シーズン、Bリーグ初となる「ベストファイブ」「ベスト6thマン賞」「ベストディフェンダー賞」の三賞同時受賞を成し遂げた藤井祐眞。シーズンについて振り返ってもらうと、スポーツ界にも多大な影響を与えたコロナ禍について、まず口を開いた。

Bリーグは途中で打ち切りになりましたが、バスケットボールに限らず、どのスポーツも長い期間、活動の休止を余儀なくされました。特に中学や高校の3年生は、集大成である最後の大会に出場できずに終わってしまった人も多いと思います。これは僕らも経験していないことで、夢を奪われるような形になってしまった子どもたちの気持ちは測り知れません」

 藤井の人柄があらわれた言葉だが、自分自身も悔しい思いをした。
「昨シーズン、僕らは優勝を狙える位置にいました。本当にあと一歩で優勝に手の届くシーズンだったので、やっぱり悔しいですし、残念な気持ちです」

 そんななか、藤井もあらゆるスタッツを向上させてチームに貢献した。三賞同時受賞はその証だ。
「三賞ぜんぶ嬉しかったのですが、リーグトップの5人が選ばれるベストファイブは、みんなに認められての受賞なので、すごく光栄です」

 昨シーズンの藤井の働きを如実に示すのが、基本的にスターティング5から選ばれる「ベストファイブ」と、ベンチスタートのメンバーから選ばれる「ベスト6thマン賞」のダブル受賞だ。2017-18シーズンにも「ベスト6thマン賞」を受賞するなど、もともと途中出場から試合の流れを引き寄せるプレーには定評があったが、昨シーズンはチームメイトの故障もあり先発出場する機会が増えた。

「スタメンと途中出場を両立させることについては、とくに戸惑いはなかったですね。スタメンで出るときも、ベンチから交代して出るときも、そこで自分の役割を果たすことには変わりません。そういう意味では、いつも通りのシーズンでした」

 控えからの出場が多いといっても、藤井は1試合の過半を占める平均20分以上のプレータイムを得ている。先発出場でも途中出場でも、チームの核となる選手であることは疑いようがなく、そのなかで試合ごとに求められる役割に応じたプレーをやってのけた点は、高く評価するべきだろう。

「個人的には、ベストディフェンダー賞を受賞できたことも嬉しかったですね。これまでに遠藤(祐亮)さんと(橋本)竜馬さんが受賞していますが、二人ともディフェンスとして相当嫌がられている選手です。実際、マッチアップしても本当に嫌な相手なので、同じ賞を取れたことは自信になります」

2020-21シーズンこそ悲願の優勝を

 ディフェンスの賞をとれたことは、自身のプレースタイルの証明にもなったと胸を張る藤井だが、かつてはオフェンスでも大きな記録を達成している。高校2年生のときのウインターカップで1試合に79点を挙げる離れ業を見せ、個人最多得点記録を塗り替えたのだ。

「普通は点差が広がると、スタメンはベンチに下げて休ませたりするのですが、その試合は40分間、出続けました」

 前日の試合で思うような結果を出せず、当時の監督に「今日は80点取ってこい」との発破をかけられてのことだった。

「だから、大きな記録として残っている試合なのですが、個人の記憶としては、ただキツかったイメージしかないんです(笑)」

 当時からスコアラーとして豊かな才能を発揮していたが、藤井はさらに奥深く、幅広い進化を遂げた。現在はチーム戦略や試合展開に応じてオフェンスとディフェンスを高いレベルで融合させているが、それを支えるのが圧倒的な運動量だ。そして、その運動量は、気持ちの強さに裏打ちされている。

「自分としては、球際の強さを見てほしいですね。気持ちの入ったプレーは、バスケを知らない人にも、きっと伝わると思います」

 藤井の全力プレーは観客の心を揺さぶり、チームの士気を鼓舞する。

「リバウンドやルーズボールを奪取したり、ラインを割りそうなボールにダイブしたりするときは、技術よりも気持ちが大きく作用します。相手選手に絶対負けないように、必ず自分が取ってやるという気持ちでいます」

 そんな熱い思いを胸に、今シーズンこそはと悲願の優勝を誓う。

「僕らはBリーグになってから、まだタイトルを取れていません。優勝したいという気持ちは毎年変わらずに持っているのですが、今シーズンは昨シーズンと同様のメンバーで戦えるので、昨シーズン以上のチームプレーができると期待しています」

 昨シーズン、チームは中地区で圧倒的な勝率を記録したが、今シーズンは強豪ひしめく東地区で戦うことになる。インタビューをおこなったのは、折しもアルバルク東京との開幕戦の日程が発表された直後だった。

「アルバルクは王者という存在ですが、絶対に勝つつもりでチャレンジします。まだコロナ禍の先行きが見えない状況で、その点についての不安はありますが、いまは早く開幕してほしいというワクワクした気持ちでいます。今年こそ優勝し、長い間あこがれていたビールかけを体験してみたいんです(笑)」

 縦横無尽にコートを駆け巡る藤井の気迫あふれるプレーが、ファンとチームを存分に酔わせてくれそうだ。

プロフィール

藤井 祐眞(ふじい・ゆうま)
1991
年、島根県生まれ。178㎝、75kg。藤枝明誠高校では、2年時のウインターカップで、1試合79得点の新記録を達成。拓殖大学を経て2014年、NBL(当時)の東芝ブレイブサンダース神奈川に加入。2017-18シーズンに「ベスト6thマン賞」を初受賞し、2019-20シーズンには「ベストファイブ」「ベスト6thマン賞」「ベストディフェンダー賞」の三賞を同時受賞した。

ページ上部へ戻る