【観光列車の旅】北信濃の里山を信州ワインとともに旅する「北信濃ワインバレー列車」

画像提供：長野電鉄

高品質なワインの生産地として知られる長野県にあって、個性豊かなワイナリーを多く有している「千曲川ワインバレー」。「北信濃ワインバレー列車」に乗り、冬の里山の雪景色に浸りながら、沿線ワイナリーのワインを味わってみませんか。

長野電鉄「北信濃ワインバレー列車」

千曲川ワインバレー産のワインが約80分間飲み放題！

降水量が少なく日照時間が長い気候、水はけがよい土壌の質が、ワイン用ぶどうの栽培、特に欧州系品種の栽培に適しているとされる「千曲川ワインバレー」。メルロー、シャルドネ、カベルネ・ソーヴィニヨン、ピノ・ノワールなど、ワイン造りには欠かせない主要品種が多く栽培され、ワイン造りの盛んなエリアです。

その「千曲川ワインバレー」北部にあたる千曲川中流域を走り、沿線に点在するワイナリー3～4社のワインを飲み比べできるのがこちらの「北信濃ワインバレー列車」。特急列車では片道約48分で運行する長野駅～湯田中駅間を、のんびりと約80分間かけて走ります。その間、北信濃のワイナリーから信州産ブドウのワインを、飲み放題で心ゆくまで味わえるのです。

車内のワインカウンターに用意された赤・白・ロゼのワイン計6～8種は、「楠わいなりー」、「たかやしろファーム」、「サンクゼール」、「カンティーナ・リエゾー」など北信濃の人気ワイナリーで醸造されたもの。長野県原産地呼称ワイン、もしくは長野県産ブドウを使って長野の地で醸造したワインに限られており、そのラインナップは、座席に用意されている「本日のワインリスト」で確認できます。

ワインの美味しさを引き立てるのが、赤・白どちらのワインにも合う「のんびりべんとう」。上下線でメニューが異なり、さらに季節により提供店舗やメニュー内容が異なるため、実際の内容は予約ページで確認できます。

この列車のもう一つの魅力は、車窓から眺める北信濃の田園風景です。北信五岳に数えられる標高1917ｍの飯縄山、ゆったりと流れ、やがて新潟県でその呼称を信濃川と変える千曲（ちくま）川の情景は、心地よい酔いのなかでどこか懐かしさが感じられます。田園地帯に向かって裾野を広げた高社山（こうしゃさん）も美しく、雪に覆われた冬は特に絶景です。

奥信濃を代表する山の一つである高社山。長く裾野を引くその形から「高井富士」とも呼ばれている

「北信濃ワインバレー列車」で行く北信濃の旅

善光寺（ぜんこうじ）【JR長野駅善光寺口よりバスで約15分】

宗派の区別なく人々を救済する名刹として、全国から多くの参詣者が訪れる善光寺。今から約1400年前に創建され、源頼朝や武田信玄、徳川家康からあつい信仰を得たと伝えられています。現在の本堂は、江戸時代中期に再建されたもので、御本尊をはじめ、貴重な仏像が鎮座しています。御本尊が祀られている壇の床下、真っ暗な回廊を歩いて「極楽の錠前」に触れると、極楽往生が約束されるという「お戒壇巡り」はぜひ一度行いたいものです。

地獄谷野猿公苑（じごくだにやえんこうえん）【長野電鉄湯田中駅よりバスで約15分】

山で生活する野生のニホンザルが、姿を見せてくれるこちら。冬場の冷え込みが厳しいときに温泉に浸かるサルの姿で知られていますが、4月下旬～6月、春の出産シーズンも見もの。あどけないサルの赤ちゃんや親子の触れ合いは、この時期に見ることができます。

渋温泉（しぶおんせん）【長野電鉄湯田中駅よりバスで約7分】

東西に500ｍ、南北に100ｍほどの温泉街に石畳の路地が伸び、その両脇に木造の温泉宿や食事処、土産物店が軒を連ねる渋温泉。時の流れを止めたようなレトロな街並みには、「外湯」と呼ばれる9つの共同浴場が点在しています。渋温泉の宿泊客は、地元の方が大切に守る9つの共同浴場を無料で巡り、高台に佇む渋高薬師を詣でる「厄除巡浴外湯めぐり」を体験することができます。