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【暮らしに役立つ心理学】新年こそはと自分を律するための心理学

【暮らしに役立つ心理学】新年こそはと自分を律するための心理学

今年も残すところ、あとわずかとなりましたね。
年末年始はおいしいものを食べて、コタツでゆっくりゴロゴロしようと考えている人も多いのではないでしょうか。
しかし、ゆっくりし過ぎると、いつの間にか太ってしまって、年明けの出社時にスーツを着たらベルトの穴が足りなくなっていた…なんてことにもなりかねません。

心理学の面白い実験を紹介しましょう。
この実験は「バッファローウィング」という料理を提供するアメリカのレストランでおこなわれ、客が食べ過ぎてしまうシチュエーションを明らかにしています。
バッファローウィングとは、鶏肉の手羽をスパイシーに揚げたもので、ビールがあると何本でもつまんでしまう罪深い食べ物です。
当然、カロリーもたっぷりということで、食べ過ぎには注意したいところでしょう。

実験では、客がバッファローウィングを食べたときに、テーブルに残った骨を店員がすぐに片づけるか、そのままにしておくかのどちらかで、その後の注文状況にどのような変化があったかを比較しています。
さて、読者のみなさんは、骨を片づけたときと、そのままにしておく場合で、どちらが多く追加注文されたと思いますか?


実験の結果、骨を片づけたときは、そのままにしておく場合と比べて、平均で約28%もバッファローウィングの注文が増えたそうです。
「もっと食べたいか?」と胃袋に聞いてしまうと、満腹感を得るためについ食べ過ぎてしまいがちです。
一方、テーブルに骨が残っていると、視覚的に食べた量をはっきりと突きつけられるため、理性が働いて追加注文に歯止めが効くというわけです。
お正月にゆっくり料理を楽しむときも、自分が食べたモチの量くらいは、きちんとメモしておいたほうがいいかもしれません。

これと同じように、なにごとも視覚的にわかりやすく判断できるようにすることは大切です。
たとえば「去年は無駄遣いが多かったから、今年は節約しないと……」と考えている人は、きちんと家計簿をつけて数字で支出を把握しないと、同じ失敗を繰り返すことになりかねません。

新年からいろいろと改善したいことがある人は、「感覚的に気をつける」だけではなく、ぜひ「目に見えてわかる」ようにしてみましょう。

illustration:タダトモミ

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