くらしの情報箱
2026.08.19
日本の不動産を爆買いする外国人投資家のリアルに迫る!
平均販売価格1億円を超えた新築マンション
「日本各地のマンションや不動産の高騰はいつまで続くのか」――。
不動産業界で、幾度となく語られるテーマです。
「さすがに上がりすぎだろう」という声があれば、「建築費も人件費も上がって、建築資材を運ぶガソリン代も上がった今、下がる理由があるのだろうか」という疑問も挙がります。
東京の新築分譲マンションの平均販売価格は、2023年6月に初めて1億円の大台に乗り、1億2,962万円となりました。その後も上がり続け、2025年5月には、平均1億4,049万円と過去最高水準に達しました。これは、前年同月比でプラス36.1%という大幅な上昇です。
新築マンションが値上がりすれば、購入を断念した層が中古マンションに流れることから、中古マンションの価格も引っ張られて値上がりしています。
2026年3月の首都圏中古マンション価格は、前月比でプラス1.6%の7,032万円となり、20カ月連続の上昇を記録しました(東京カンテイ調べ)。
マンション用地を確保しにくい都心部では、新築マンションよりも、十数年前に建てられた中古マンションの方が立地が良いというケースも多く、築年数が40年、50年を超えた物件であっても価格が下がりにくいという状況が生まれています。
「外国人が買っている」は本当か?
「日本の高級不動産を買い漁っているのは、外国人だ!けしからん!」
「おかげで私たち日本人が買えなくなっている!」
こうした報道をしばしば目にします。
高まる世論を受けてなのかは分かりませんが、国土交通省は、昨年11月25日、外国人のマンション購入実態を調べた調査結果を、初めて公表しました。
対象となったのは、2018年1月から2025年6月までに保存登記がなされた三大都市圏(首都圏、中京圏、近畿圏)および地方四市(札幌市、仙台市、広島市、福岡市)の新築マンション55万戸です。登記簿に記された所有者から、外国人の割合を調べる、という試みでした。
しかしながら、実は登記簿には国籍を記す欄がありません。このため、所有者の現住所から国内に居住する者か、国外に居住する者なのかが調査された格好となりました。
調査結果によると、国外からの取得割合は、東京都で3.0%、大阪府で2.6%、京都府で2.3%でした(2025年1月〜6月の登記分)。いずれの地域においても増加傾向で、特に中心部に行くほど、国外からの取得割合が多いという傾向が見られました。
とはいえ、国外からの取得割合が2.3〜3.0%だったというのは、「買い漁っている」という言葉とは随分、乖離している現実が浮かび上がりました。
しかし、都心の区分マンションを数多く販売する仲介会社に話を聞くと、買い手の多くは紛れもなく中華系の個人や法人ということをよく耳にします。
調査だけではわからない実態
先述のとおり、登記簿には国籍を示す欄がありません。このため、たとえ日本国籍を持たない人が買主であっても、調べるには限界があります。
国土交通省が行った調査は、あくまで現住所が海外だった所有者の割合だったので、外国人であっても日本国内に住所を持っている場合は除かれるからです。
また、外国人が経営する企業の購入であっても、日本国内に本社があれば同様です。
編集部では取材を通じ、小資本、あるいは一族経営の中国資本が東京をはじめ、北海道や大阪のマンションや別荘を買っている姿を実際に見てきました。
日本の不動産業者であっても、顧客の9割は中国人だと話す人もいました。
なぜ、日本の不動産を買いたいのか?
香港や中国本土から東京の不動産を買いに来る投資家たちの仲介を生業とする、ある中国人経営者に話を聞きました。
「ニューヨークやシンガポールなどの大都市、これから発展していくだろう東南アジアの首都など、魅力的な街はたくさんあるのに、なぜ日本の不動産を買いたいのでしょうか」
彼の答えはこうでした。
「アメリカに興味があるならドルで持っていた方が確実です。シンガポールは安定的ですが、すでに高すぎるのと、外国人が買う場合には60%の税金がかかります。短期で値上がり益を取りたければ急発展を遂げる東南アジア諸国の首都は、確かに有望株です。しかし生活の質や健康的な暮らし、食事や医療などの面で考えたら、やはり日本がいいんです。税金は高いけれど、どこよりも安心して暮らせますから」
そしてこう断言しました。
「世界中をみても健康な不動産マーケットは日本だけです」
彼は、新幹線に乗って国内旅行をすれば、食事、自然、温泉、祭りなど楽しい場所がいくらでもあるとも付け加えました。
さらに円安や規制の緩さも、日本の不動産購入を積極的に後押ししています。
彼が仲介をしてきた外国人たちは、日本の不動産の価格が下がるとは思っておらず、その価値は揺るぎないと信じていたそうです。
不動産所有者は、こうした海外からの目線にも注視しておくべきと言えます。
取材・執筆:株式会社Hello News
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