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社宅の知識

【人事・総務のための福利厚生】連載①エンゲージメントと福利厚生の関係

【人事・総務のための福利厚生】連載①エンゲージメントと福利厚生の関係

今月から新たに連載が開始されます「人事・総務のための福利厚生」です。福利厚生をわかりやすく解説しますので、人事・総務以外の方にも楽しんでいただけます。
私は、福利厚生専門誌「旬刊福利厚生」を発行する株式会社労務研究所の可児俊信です。福利厚生の事例の蓄積からたくさんお伝えします。
手伝っていただくのが、ハウスメイトパートナーズ社員のSさんです。

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S

Sです。よろしくお願いします。

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可児

改めてご挨拶します。可児俊信(かにとしのぶ)です。よろしくお願いします。
さっそくですが、ここ数年、人財に関係する用語が多く見られるようになりました。Sさん、思いつくのはありますか?

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S

D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)、健康経営、人的資本経営などがあります。

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可児

これらは人財戦略といわれるものですね。他には?

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S

エンゲージメント、ウエルネス/ウエルビーイング、ハピネスなどでしょうか。

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可児

これらも「従業員がこうあって欲しい」という会社の思いです。いずれにしても経営において人財が重視されているということであり、うれしいことです。では、どうしたら、人財戦略や思いを実現できるでしょうか?

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S

社長のリーダーシップでしょうか?

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可児

そうですね。経営トップが人財の目指すべき方向を提唱することがスタートです。でも、それだけでは従業員は動きません。

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S

具体的な制度や施策が必要でしょうか?

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可児

そうです。従業員を動かし、人財戦略や思いを実現する手段が福利厚生です。福利厚生には人財の確保など様々な役割がありますが、これも重要な役割です。
この連載では、福利厚生を人財戦略等の実現の手段として具体的にみて行きます。

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S

今日取り上げるテーマは?

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可児

エンゲージメントを取り上げます。

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S

エンゲージメントって、耳にたこができるほどですが、これまでも従業員満足度、働きがい、ロイヤルティ、忠誠心・愛社心とか似たような用語がありました。それとどう違いますか?

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可児

どれも仕事のやる気を高め、労働生産性の向上につながるものですね。では、次の図を見て下さい。エンゲージメントは仕事に対するものと勤務先に対するものがあります。それぞれワークエンゲージメント、従業員エンゲージメントという人もいます。

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S

図では従来からある用語との関係が示されていますね。

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可児

人事用語は、使う人によってニュアンスが異なりますので、あくまで私の整理としてとらえてください。最新の人事用語を使う際には、どういうニュアンスで使っているか、相手と認識を共有しましょう。そうしないと、話が食い違ってしまうかもしれません。

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S

従来の用語とはどうちがいますか?

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可児

エンゲージメントは数値で測定できることが従来とは異なるとされています。

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S

確かに、従業員のエンゲージメントを測定して、役員の業績評価項目に使おうという会社もあります。

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可児

どうしたら、従業員エンゲージメントを高めることができるか?それが福利厚生です。

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S

こちらも図に書いてありますね。

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可児

福利厚生によって従業員と社員の関係性を改善し、従業員エンゲージメントを高めます。従業員エンゲージメントを、外部から高める外的動機付の手段が福利厚生ともいえます。一方、ワークエンゲージメントは内的な動機付ですから、外から直接働きかけることが難しく、従業員満足、愛社心・ロイヤルティ、働きやすさが高まったことで高まる可能性があります。

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S

確かに、「会社が好きで仕事も好き」という人は多いですが、「会社は嫌いだが、仕事は大好き」という人は少ないかもしれません。

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可児

つまり、従業員エンゲージメントがワークエンゲージメントを引き上げるきっかけになるということです。

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S

いろんな人事用語の関係がみえてきました。でも、どうしたら、福利厚生で従業員エンゲージメントが高まりますか?

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可児

詳細は次号に譲りますが、従業員エンゲージメントは会社と従業員の相互の信頼関係があることが大前提です。

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S

信頼関係はどうしたら築けますか?

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可児

信頼関係は、従業員にとって「会社は自分のことを見ていてくれる」「会社は自分を支援してくれている」という感覚です。それを具体的に施策で形にするのが福利厚生です。
具体的な話は次回までお待ちください。

<次回へ続く>

可児 俊信

千葉商科大学会計大学院会計ファイナンス研究科 教授
株式会社労務研究所 代表取締役/福利厚生専門誌『旬刊福利厚生』発行
企業や官公庁における福利厚生制度のコンサルティングを行う。福利厚生や企業年金などをテーマとした著書、寄稿、講演多数。

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