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社宅の知識

【人事・総務のための福利厚生】連載⑭社宅制度の平均値

【人事・総務のための福利厚生】連載⑭社宅制度の平均値

好評連載中の「人事・総務のための福利厚生」です。社宅に関する話題をわかりやすく解説します。
私は、株式会社労務研究所の可児俊信(かにとしのぶ)です。
手伝っていただくのが、ハウスメイトパートナーズの三原さんです。


【前回の記事はコチラ】

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三原

三原です。可児さん、今回もよろしくお願いします。

<基準賃料>

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可児

市中の賃料がかつてなく上昇している中で、基準賃料の見直しが進んでいます。
毎年、社宅制度に関する調査を実施している福利厚生専門誌「旬刊福利厚生」(現在休刊)の2026年1月号(2025年12月調査)によれば、「2026年から基準賃料を改訂する」との回答は16.5%でした。2024年14.1%、2025年14.9%を上回っています。

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三原

どのくらいの金額になっているのでしょうか?

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可児

地域別、家族規模別の基準賃料の平均をグラフに示しました。首都圏では、125.7千円となっています。4人家族では142.5千円です。昨年の首都圏4人家族は139.0千円でした。

(単位:千円)
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三原

やはり上がってますね。でも、市中の賃料の上昇ほどには基準賃料は上がっていないようにも見えます。

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可児

これは引上げたところ、引上げなかったところ全体での平均ですので低めにでます。しかも、首都圏の基準賃料がもっとも高いです。

<社宅使用料>

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可児

借上社宅では、社宅使用料の算定を賃料の所定割合とする社宅規程がもっとも多いです。首都圏では15年頃から賃料に対する社宅使用料の割合が引上げられてきました。しかし、23年に25%に到達すると、それ以降は横這いとなっています。

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三原

賃料自体が上昇しているので、使用料割合も引上げると、入居者の負担が二重に増してしまうので、使用料割合の引上げを見送っている企業が多いのかもしれません。

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可児

入居者としては、使用料割合を下げて欲しいところかもしれませんが、会社としても頑張って据え置いているのでしょう。入居者は賃料の上昇に見合った基準賃料の引上げを要望しているでしょうが、それにより、会社の負担が増えてしまうので、基準賃料を引上げるなら、同時に使用料割合も引上げて、会社の負担増を抑えたいところです。

<基準賃料超過分の取扱>

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三原

基準賃料を超過した住宅の賃貸借契約も認める一方、超過分は入居者に負担を求める社宅規程もありますよね。

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可児

先出の「旬刊福利厚生」の調査によると、「超過した契約は認めない」が16.2%に止まり、超過した契約も認める規程が大半です。超過分は「全額入居者負担」が79.7%、「一部入居者負担」が4.1%となっています。

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三原

超過契約を認めることで入居者の選択肢を増やしていますが、入居者にとっては選択の自由が広がる一方で、自己負担の増加と背中合わせになっていますね。

<関連費用の負担者>

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三原

賃料以外の関連費用は、誰が負担していることが多いのでしょうか?

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可児

入居一時金となる敷金(保証金)と礼金はすべての規程で会社負担となっています。入居一時金の負担は大きく、入居一時金は賃料の月数で計算されますが、地域別の月数は表のようになっており、4か月分を超えています。会社の負担は重いです。

入居一時金の月数(単位:月)

首都圏京阪神名古屋札幌仙台広島福岡
月数4.24.24.24.74.54.54.2

関連費用の負担者(単位:%)

共益費駐車料退去時補修費
全額会社39.5%14.7%60.0%
一部入居者34.2%13.3%24.0%
全額入居者26.3%72.0%14.7%
その他1.3%
合計100.0%100.0%100.0%
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可児

一方、更新料の負担者は「全額会社負担」が88.2%、「一部入居者負担、全額入居者負担」が11.8%となっており、入居者へ負担を転嫁している社宅規程もあります。

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三原

会社にとっては、少しでも負担を抑える工夫をしているということですね。

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可児

賃料の上昇と共に、社宅費用の労使の負担割合については、新たな段階に来ているようです。採用力の維持とコストの両面で費用対効果の最大化を図ってください。

<次回へ続く>

可児 俊信

千葉商科大学会計大学院会計ファイナンス研究科 教授
株式会社労務研究所 代表取締役/福利厚生専門出版社
企業や官公庁における福利厚生制度のコンサルティングを行う。福利厚生や企業年金などをテーマとした著書、寄稿、講演多数。

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