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【知り隊!会社訪問】SMCコスモソリューションズ株式会社様

【知り隊!会社訪問】SMCコスモソリューションズ株式会社様
代表取締役社長 橋 修一さん

お客様のビジネスを
つないで、ひろげて、ささえたい

三井住友建設グループの一員として、グループ内企業の複写、印刷、デジタル化といった分野の業務を担い、ICT分野においても数多くのサービスを展開するSMCコスモソリューションズ株式会社。近年は建設業界で培った各種支援業務のノウハウをもとに、さまざまな業種の顧客に商品を提供しています。同社の橋修一社長に、事業内容や商品の強みについてお話を伺いました。

「コーポレートサービス事業」と「ICT事業」を展開

橋:当社は1987年に創業し、今年で35年目を迎えました。創業当初より旧三井建設の複写、印刷といった業務を支援し、2003年に同社が三井住友建設となってからも、デジタル化やICT関連の業務を含めた各種支援をおこなっています。また、建設業界での経験を活かし、現在は三井住友建設グループ以外のお客様にも、幅広くサービスや製品を提供しています。

現在、同社は書類の管理・発行やデジタル化の支援、総務業務の委託を担う「コーポレートサービス事業」と、ICT分野における各種開発、導入支援、運用保守を担う「ICT事業」を展開し、多様な顧客の業務を支えています。

橋:コーポレートサービス事業では、長年手がけている印刷、製本、スキャニングや、名刺、封筒の制作に加え、近年はバナー広告の作成や書類のデータ化をおこなう業務も好評をいただいております。

デジタル化の支援が伸長

ペーパーレス化が叫ばれる現在では、紙を主体とした業務に代わり、デジタル化を支援する事業が伸長しているといいます。

橋:2022年1月に施行された電子帳簿保存法の改正や、2023年の10月から導入されるインボイス制度の影響も大きく、ペーパーレス化、デジタル化への対応を急ぐ企業が増えています。新しい制度が導入されることを契機に、古い書類も同じ管理水準におきたいというお客様もいらっしゃいます。これには膨大な書類のスキャニングや整理が必要になりますが、当社では旧来の書類も新たな制度に対応した書類も、一括して管理できるようにするサービスを提供しています。

ペーパーレス化、デジタル化の必要性を感じながらも、「なにから手をつければよいのかわからない」という悩みを持つ企業も少なくないといいます。

橋:新たな制度に対応するだけではなく、「書類の保存にとられているスペースを有効活用したい」というお問い合わせをいただくことも珍しくありません。こういったご要望に対しては、実際にお客様のもとに伺い、書類の内容や量を確認させていただくことで、どのような規格で保存するのが適していて、どの程度の費用が必要になるか、といったご提案をすることも可能です。

同社では、単に紙の資料をデジタル化するだけではなく、整理や管理、運用についても、個々の顧客や書類の形態に合わせた対応をおこなっています。

橋:細かいところでは、契約書をはじめとする冊子状になった書類については、いったん綴じ込みを解いてからスキャニングし、データ化したのちに元の形に戻すという手順が求められます。こういった一連の作業も、当社が提供してきた製本のノウハウを活かし、迅速かつ確実におこないます。また書類をデータ化したPDFについても、必要な情報に素早くアクセスできるように検索可能な目次をつけるなど、その後の管理、運用も見越したご提案をしています。

デジタル化については、帳票などの手書きの書類がハードルになることもあります。こういった書類を手作業でデジタル化するには多大な時間がかかり、また文字を読み取ったり、データとして入力したりするときにミスが発生しがちです。これらの問題をクリアするために、同社ではAI-OCRを使ったサービスを提供しています。

橋:AI-OCRは、文字通りAI(人工知能)の技術を用いたOCR(光学文字認識)で、帳票の仕分けから文字の認識、入力、補正といった作業を自動化することができます。生保業界、金融業界、製造業界、食品卸業界など、さまざまな業界で活用されており、当社では学校法人から学生用の書類のデジタル化などのご依頼をいただいています。

ユニークな新製品にも注目

スキャニングやAI-OCRといったデジタル化のサービスのほかにも、コーポレートサービス事業では時代に即した新製品を展開しています。

紙製のクリアファイル。書類を入れたままシュレッダーにかけることも可能。

橋:たとえば、環境に配慮した製品として、紙素材でつくったクリアファイルがあります。ファイルすべてが紙でできているため、脱プラスチックやSDGsの取り組みに貢献することができます。ファイルにお客様の社名や企業ロゴを入れたり、PRしたい情報を掲載したりと、オンデマンド印刷によるオリジナルデザインを施して納品しています。
また、PRや広告に関する商品としては、昨年度から展開している「モバイルロールアップバナー」も好評です。当社のプロッター(大型の印刷・加工機器)で出力したスクリーンを、ロールアップマシンで大きく引き上げて掲示できる商品です。視認性がよく、また携行に便利であるため、催事場や展示会、商品説明会などでご活用いただいております。

幅広い対応力を持つICT事業

コーポレートサービス事業とともに、同社の両輪となっているICT事業も、時代の潮流に乗って大きな成長を見せています。

橋:ICT事業部では、ICTにまつわる各種商品の開発、運用保守、ユーザーサポートに、ICT機器の外販、レンタルといった業務をおこなっています。三井住友建設グループ各社にサービスや製品を展開しており、DX(デジタルトランスフォーメーション=デジタル技術を用いたビジネスの変革)の進展に伴い業績も高まっています。

これまでICTに関する業務をアウトソーシングしていた企業にも、自社内のDX部門を強化したいというニーズが広まっているといいます。

橋:そういった産業界一般のニーズに対しても、建設業界でICTを推進してきた経験が役立つのではないかと考えています。建設業は、指定された場所で、指定された期間に、指定された建設物をつくる必要があります。業務を円滑におこなうためには、多様な条件に応じてICTの環境を整え、適切に運用できるようにしなければなりません。ICT環境の立ち上げから日々のトラブルの解決まで、さまざまな制約がある厳しい状況のなかで培ってきた幅広い対応力が、当社のICT事業の強みです。

とりわけ中小企業向けの各種ICTサポートにおいては、建設業での各現場で得たノウハウがより活きてきそうです。

橋:建設業の現場には、多種多様なニーズがあります。それと同様に、中小企業においても、どのようなICTサポートが求められているのかは、一概にはいえません。ICT機器をどう調達すればよいのかわからないという場合もあれば、Wi-Fiや周辺機器の設定からサポートしてほしいという場合もあります。個々のお客様のご要望に応じて、よりきめ細やかなサービスを提供していきたいと考えています。

人と人とのかかわりや思いを大切に

顧客に提供するサービスや製品が充実するに伴い、ちょっとした問い合わせやサポートがきっかけで、分野を超えた取引につながることが増えたそうです。

モバイルロールアップバナー。バックボードやパーテーションとしても活用できる。

橋:かつては、印刷やコピー、製本といった限られた分野で事業を展開していましたが、現在では先ほどご紹介したデジタル化やICTの導入にまつわるサービス、モバイルロールアップバナーや紙素材のクリアファイルといった製品など多彩な商品があり、お客様に「そんなこともできるの!?」と喜んでいただけることが増えました。コーポレートサービス分野とICT分野の両輪で、お客様にワンストップでのサービスと、トータルなソリューションを提供する会社でありたい。そんな思いを込めて、2021年の4月に社名を「SMCコスモソリューションズ株式会社」に変更したんです。

同社の会社案内には、「つないで、ひろげて、ささえる」というメッセージが掲げられています。つなぐとは、ネットワークで互いの絆をつなぐこと。ひろげるとは、ビジネスのチャンスをひろげること。ささえるとは、業務プロセスの歩みをささえること。それを実現するためには、常に顧客の心に寄り添うことが大切だといいます。

橋:私は「覚有情(かくうじょう)」という言葉が好きです。もともとは「世の中に情けがあることを覚えておきなさい」という意味を持つそうですが、私は「人のために働く人がいる。そのことを忘れてはいけない」というふうに解釈しています。なにかと世知辛いといわれる現代社会においても、人のために働く人はたくさんいます。また私自身も、当社の社員に対しても、人のために働く人でありたい、そうあってほしいと願っています。BtoBの取引であっても、そこには人と人とのかかわりや思いがあります。そういったかかわりや思いを大切に、これからも期待と信用を裏切らないサービスやソリューションを提供していきたいですね。



橋 修一(はし・しゅういち)

SMCコスモソリューションズ株式会社 代表取締役社長
1984年、三井建設株式会社(当時)に入社。2001年、経営企画本部経営企画部 計画推進統括室長に就任。2006年の経営管理本部 経理部長、2017年の横浜支店長を経て、2021年より現職。

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