【学べる!賃貸借契約のいろは】 社宅情報

2021年8月16日

騒音問題が起きたら…

コロナの感染拡大によって、働き方も一変しました。
在宅勤務の機会も増え、自宅にいながら仕事をする方が増えていますね。そういった背景もあり、急増している問題があります。それは、「騒音問題」です。また、社宅の担当者様も従業員様から相談を受け対処に困っていることもあるのではないでしょうか。ひと言に騒音と言っても、様々な種類の騒音があります。

騒音問題とは

騒音問題

みなさんは、生活していて「騒がしい」「静かにしてほしい」と思ったことはありませんか?一般家庭のピアノやクーラー、家庭用ヒートポンプ給湯機等から発生する騒音、集合住宅でのバス・トイレの給排水音、自動車のアイドリング等の通常一般の生活行動に伴って、居住環境(住宅内及び住戸まわり)において発生するものを指して「生活騒音」と言います。

生活騒音は誰もが生活している間に発生するもので、みなさんは被害者にも加害者にもなる可能性があります。それらは周囲の人との親密さ、自身の心情に影響されるものであるため、感じ方は人それぞれです。一度不快と印象付けられた音をその後敏感に感じるようになることがあります。

 

騒音問題にお困りの場合

騒音問題にお悩みの場合、直接音の原因となっている方に対して注意をするなどの行為はトラブルに繋がる可能性がありますのでお控えいただいた方が良いでしょう。どういった対応が望ましいのでしょうか。

騒音情報の記録をしておく

騒音トラブルは、主観で主張しても個人の感じ方の違いがあるため解決が難しいことが多いです。音が気になった場合は、”いつ””どんな音がした”のか記録をつけておくと良いでしょう。また、騒音の判断は客観的に行う必要もあります。自治体によっては騒音計の貸出なども実施をしていますので確認してみましょう。

管理会社・貸主へ相談する

騒音の記録をおこなったら、その記録を持ってマンションやアパートの管理会社・貸主に相談しましょう。そこで管理会社から騒音を出している人に注意いただくよう相談してみましょう。騒音の記録があれば、管理会社にスムーズに対応いただけるでしょう。また、相談することに加え深夜帯の騒音など急を要する場合は最寄りの交番に連絡することもご検討ください。(24時間対応であればまずは、管理会社に連絡してみましょう)
では、管理会社や貸主は一般的にどのような対応をしてくれるのでしょうか。参考例を元にご説明します。

管理会社・貸主の対応

※下記説明は参考例です。必ずしも全ての事例に当てはまることではありません。

ファミリー物件で、お子様の足音がうるさいケース

Aさんは、上階の方からの騒音に悩まされています。
早朝や、夜の時間帯に「ドタドタ」といった音が聞こえてきます。どうやら、上階に住んでいるお子様の足音のようです。足音の他にも遊んでいると思われる声が聞こえてきます。そこでAさんは管理会社に対し、「上階に住んでいるお子様の足音や遊ぶときの声が少しうるさいので注意していただけないか」と相談することにしました。

管理会社はどのような対応をしたのでしょうか。今回のケースは、生活音によるトラブルになります。管理会社としては、音の感じ方には個人差があることや入居者様同士の感情的なもつれに繋がらないことに留意して対応します。

1.ポスティングによる注意喚起

入居者様からの相談を受け、管理会社は全世帯に対して注意文をポスティングしました。注意文を見ていただき、状況が改善するようであれば一番望ましいですよね。「全世帯」としている点は、ピンポイントでの注意を行ってしまうと、上階の方の心象にも影響しますので配慮した上での対応です。

2.相談者の方へ報告・説明

ポスティング対応をした管理会社は、相談者の方へ対応を報告しました。そして、集合住宅であることやファミリー層が多い物件であるためある程度の生活音はやむを得ないことをご理解いただくよう丁寧に説明しました。また、注意喚起の後騒音が改善されない場合、音を客観的に確認する必要があるとのアドバイスを行い一旦の対応を終えました。

3.ポスティングで改善されなかった場合

今回のケースは1度の注意では改善がなされませんでした。その場合管理会社はどうしたでしょうか。相談者の方から再度騒音についてのお話を受け、上階の方に直接個別注意を行いました。上階の方は、床に敷物などがなかったことで余計に音が響いてしまっていたようです。そこで、管理会社は床に敷くマットやカーペットの設置を勧めることや、集合住宅のため多少配慮を頂きたいと丁寧に説明しました。

結果的に、上階の方が床に敷物を設置することや日々の生活で音に対して気をつけることで騒音は解決しました。

しかし、実際には解決するのに時間がかかることや、根本的な解決に至らないことが騒音問題の難しい部分です。

 

根本的な解決が難しいことも多くある

ご自身が騒音にお悩みの場合、「管理会社・貸主」に対して相談後すぐに解決しないとモヤモヤしますよね。注意喚起がなされてもすぐに騒音問題が解消されない場合、最終的に加害者、被害者のいずれかが退去しなければ根本的な解決がなされないことも多く、騒音問題の解決の難しさを物語っています。

騒音を原因とした退室をご希望の場合の注意点

ご自身が被害者として騒音に耐えられず、退室をご希望される方もいるのではないでしょうか。
騒音の原因の方を理由に退室するため、「退室にかかる費用」を負担してもらいたいと思われることも推察できます。しかし、対応を行った「管理会社・貸主」に落ち度が無い場合は費用を負担していただくことは難しいでしょう。
騒音を出している張本人から引越し費用や慰謝料を請求するには、弁護士に相談し裁判にするなどの長い道のりが待っています。時間もかかりますし、精神的な苦痛もあります。(社宅にお住まいの方は「契約者」では無いため、会社が対応することになります。現実的に難しい対応となります。)

騒音に対しての配慮

上記まででご説明したとおり、騒音問題はすぐに解決する場合と長期的になってしまう場合があります。
生活していく上で避けられない音、自分にとっては都合のよい音や楽しい音、快適な音が他の人にとっては不快な音、うるさい音として受けとられることがあります。この点を各個人が認識し、生活騒音問題を生じさせないために、日常生活における騒音防止の配慮、モラル、マナーの向上を図ることが必要です。また同時に日頃から隣人間の交流を図り、隣人にとって好ましくない音としてうけとめられないような良好な近隣関係を築きあげておくことが必要です。

騒音をなくす5つの気配り

自分自身が騒音の加害者とならないよう、一定の配慮をすることが大切です。
1:時間帯に配慮しましょう。
2:音がもれない工夫をしましょう。
3:音は小さくする工夫をしましょう。
4:音の小さい機器を選びましょう。
5:ご近所とのおつきあいを大切にしましょう。

具体的な生活騒音の種類と気配り

1:家庭用機器からの騒音

品質表示ラベル等に示された騒音値を参考にして低騒音の機器を使用することがオススメです。
「洗濯機・冷蔵庫・掃除機など」
・音や振動が伝わらない置き方をする。(例:防振や消音マットの使用)
・使用する時間に配慮する

2:住宅設備・構造からの騒音

建物の窓、床、壁、天井の遮音性能を高めることで音の伝播(でんぱん)を減らすことができます。
「ドアの開閉音」
・乱暴に開け閉めしない
・引きずらない
・隙間テープなどの緩衝材を使用する
「風呂などの給排水音」
・早朝や深夜の利用を控える
「家具移動音」
・床にマットなどを敷く

3:音響機器からの騒音

周囲への配慮のため、音量を調節しましょう。
「テレビ・ゲーム・オーディオ機器・目覚まし時計」
・適正な音量に設定する
・周囲への影響に配慮して設置する
・テレビやゲーム、オーディオ機器はヘッドホンを使用する
「ピアノ・ドラム・ギター等の楽器類」 ※楽器利用可の物件の場合のみ
・本格的な防音対策をする
・カーペットを敷くなど室内の吸音性能を高める

4:その他の騒音

生活の仕方や行動によって音の大きさが変わるため、注意しましょう。
「ペットの鳴き声」

・小さいときからしつける
・飼育場所に気をつける
・習性を知ってから飼う
「室内・階段の足音」
・マットをなどを敷いて音を小さくする
・歩き方に注意する

参考:環境省HP 一般環境騒音について 「生活騒音パンフレット」を一部加工して掲載しています。
https://www.env.go.jp/air/ippan/index.html


いかがでしたでしょうか。
騒音問題にお悩みの方に少しでもお役に立てば幸いです。

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