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【観光列車の旅】「越後妻有 大地の芸術祭 2022」開催地区を走るアートな特別列車

【観光列車の旅】「越後妻有 大地の芸術祭 2022」開催地区を走るアートな特別列車

全国有数の豪雪地帯、4月下旬から一斉に新緑きらめく新潟県南部で、GWより「越後妻有 大地の芸術祭 2022」が開催。農村の暮らしが息づく里山を舞台に、豊かな自然と風土を取り込んだアート作品が公開されます。芸術祭の開催地区は、十日町、川西、中里、松代、松之山、津南の6エリア。このエリアを走り抜ける北越急行ほくほく線にも、作品として特別列車が運行します。

「越後妻有 大地の芸術祭 2022」とは?

里山の暮らしが豊かに営まれる新潟県南部で、2000年より3年ごとに開催されている日本の芸術祭の草分け的祭典。8回目となる今回は、里山の自然を活用した野外彫刻、廃校やトンネルを使ったアートなどの既存作品210点のほか、新作として123点が登場します。
●日程:2022年4月29日(金・祝)~11月13日(日)※GWを除く期間中の火・水曜日は休み
●会場:越後妻有地域(新潟県十日町市、津南町)
https://www.echigo-tsumari.jp/

北越急行ほくほく線「JIKU #013 HOKUHOKU-LINE」

トンネル内にある駅でアートを展開する特別列車

都市開発や地形の変化で見えなくなった地域の軸、視点の軸、歴史の軸を光で表現するプロジェクトシリーズ「JIKU」。その第13弾が、北越急行ほくほく線の美佐島駅を舞台に展開されます。作者はパノラマティクス主宰の齋藤精一氏。

パノラマティクス/齋藤精一「JIKU #013 HOKUHOKU-LINE」photo Nakamura Osamu

「JIKU #013 HOKUHOKU-LINE」は、この特別列車に乗車した人だけが鑑賞できる、体験型の展示作品。乗車中に、真っすぐに伸びるトンネルが音と同期して照らし出され、地点と地点を結ぶことの尊さとエネルギーを表現します。作品発表地点であり、ほくほく線唯一の地下駅である美佐島駅では、乗降できないのでご注意を。特定日に1日4便、六日町駅~まつだい駅間で運行します。※詳細は下段参照。

ほくほく線に乗ったらこちらにも乗車を!シアタートレイン「ゆめぞら」

トンネルが多いほくほく線ならではの路線を活かしたシアタートレイン。トンネルに入ると電車の天井が巨大スクリーンに変わり、コンピュータグラフィックスで作られた臨場感たっぷりの映像が上映されます。ほくほく線六日町駅~犀潟(さいがた)駅を結ぶ区間のうち(ゆめぞらはJR越後湯沢駅~JR直江津駅乗り入れ)、映像が上映されるトンネルは魚沼丘陵駅~大池いこいの森駅間にある5つ。「宇宙」「海中」「天空」「花火」「星座」といったテーマに合わせた映像は見ごたえがあります。トンネルに入るのが待ち遠しくなりますね。

宇宙(左)、星座(右)をテーマにした映像。

「越後妻有 大地の芸術祭 2022」の作品を巡ろう!

●Tunnel of Light(清津峡渓谷トンネル)
【JR越後湯沢駅よりバスで25分、清津峡入口バス停下車徒歩30分】

日本三大峡谷の一つである清津峡の風景を水盤が映し出し、それを半鏡面仕上げのステンレススチール壁面が反射する作品「ライトケーブ(光の洞窟)」。アートと新緑の渓谷美が融合した作品は、いまや清津峡の顔といえます。全長750mの巨大トンネルにある見晴所には3カ所のアート作品があるほか、エントランス付近には、カフェと足湯を併設したアート空間もあります。

「Tunnel of Light」マ・ヤンソン MADアーキテクツ/photo Nakamura Osamu
最奥のパノラマステーションの作品。柱状節理の断崖も美しい。

「Tunnel of Light」マ・ヤンソン MADアーキテクツ/photo Nakamura Osamu
第3見晴所のアート。霧のしずくを思わせる凸面鏡が壁一面に広がる。

「Tunnel of Light」マ・ヤンソン MADアーキテクツ/photo Nakamura Osamu
白と黒のストライプが床から壁まで一面に続き、鏡面トイレをとりまく第2見晴所のアート。

●まつだい「農舞台」【ほくほく線まつだい駅直結】

土地の大半を山が占め、世界でも有数の降雪量を誇る十日町市松代。「都市と農村の交換」というテーマのもと、食やアートを通して、松代の雪国農耕文化を体感できるアートフィールドミュージアムです。空間自体がアート作品となっているギャラリーや食堂のほか、世界的なアーティストが手掛ける周辺アートもおすすめ。周辺のアート作品は徒歩1~2時間で鑑賞できます。

「花咲ける妻有」草間彌生/photo Nakamura Osamu
現代アートの第一人者である草間彌生氏の作品「花咲ける妻有」。

「棚田」イリヤ&エミリア・カバコフ/photo Nakamura Osamu
棚田を舞台にした不思議な作品。こちらを見晴らす展望台もあり。

●越後まつだい里山食堂(まつだい「農舞台」内)

一面の大窓と鏡張りのテーブルで、周囲の情景が変化していく空間アート。アート作品の中で窓の外に広がる棚田風景を眺めながら、松代の味わいが楽しめます。天井に設置された照明には、地元住民が自宅から撮影した四季の写真が並びます。

「カフェ・ルフレ」ジャン=リュック・ヴィルムート/photo Yanagi Ayumi
アート空間の中で食事やスイーツ、お茶などをいただける。

土日祝日は新鮮な野菜や山菜たっぷりの「里山ビュッフェ」を味わえる。平日は日替わりの総菜セットメニュー「里山ごはん」をどうぞ。


●越後妻有里山現代美術館 MonET(モネ)【ほくほく線・JR十日町駅より徒歩10分】

2021年夏に生まれ変わった「大地の芸術祭」の拠点施設。建築家・原広司氏(+アトリエ・ファイ建築研究所)の設計による美術館が、改修と常設作品約半分の入れ替えを経て、リニューアルオープンしました。名和晃平氏、中谷ミチコ氏などの著名な現代美術作家の作品を常設展示。建物の中央にある池は、水面の映り込みと、池を囲む空間をも含めたアート作品「Palimpsest:空の池」です。ミュージアムショップのアートなお土産品にも注目を。

「Palimpsest:空の池」レアンドロ・エルリッヒ/photo Kioku Keizo
池の底に空と回廊が転写され、ある地点から見ると、水鏡の像と水底の絵がぴったりと重なる。

「エアリエル」二コラ・ダロ/photo Kioku Keizo
機械仕掛けで2つの吊り人形が動く作品「エアリアル」。シェイクスピアの戯曲に登場する大気の精「エアリエル」からインスピレーションを受けて制作された。



ほくほく線沿線にはアート作品だけでなく、雲海が見られる棚田として有名な「星峠の棚田」、樹齢約100年のブナの木が一面に生い茂る「美人林」などの見どころがあります。駅から離れている場所もあるので、主要駅よりレンタカーで巡ってみるのも一案です。

2022年、農林水産省の「つなぐ棚田遺産~ふるさとの誇りを未来へ~」にも選ばれた星峠の棚田。


北越急行ほくほく線

芸術祭列車 「JIKU #013 HOKUHOKU-LINE」

【区間】六日町駅~まつだい駅(途中、十日町駅のみで乗降可)
【料金】大人700円(作品鑑賞パスポート提示で500円)、小中学生400円
※別途乗車区間の運賃(六日町駅~まつだい駅の場合:600円)が必要
【運行日】4/29・30、5/1~8、7/30・31、
8/6・7・11・13・14・20・21・27・28、9/3・4、17~19、23~25
10/1・2・8~10・15・16・22・23、11/3・5・6・12・13
【鑑賞券購入方法】ほくほく線ホームページ内「インターネット予約」より。※空席があれば当日でも乗車可能。
https://hokuhoku.co.jp/jiku.html

シアタートレイン「ゆめぞら」

【区間】上映区間:魚沼丘陵駅~大池いこいの森駅、列車運行区間:JR越後湯沢駅~JR直江津駅乗り入れ
【料金】乗車区間の運賃(魚沼丘陵駅~大池いこいの森駅の場合:980円)※予約不要
【運行日】日曜日
https://hokuhoku.co.jp/yumezora.html




※価格には消費税が含まれています。
※新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、お出かけの際は各自治体などの最新情報をご確認ください。

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