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【暮らしに役立つ心理学】おうち時間のイライラがスッキリする心理学

【暮らしに役立つ心理学】おうち時間のイライラがスッキリする心理学

コロナ禍による「ステイホーム」に加え、じめじめした梅雨のシーズンに突入し、おうち時間のイライラが溜まっている人も多いのでは?
たとえば長くお部屋にいると、モノがごちゃごちゃしてきます。
いっそ捨ててしまえばいいのですが、「なんだかもったいない」と感じてしまい、不要なものがいつまでも部屋にある…なんてことになりがちですよね。


興味深い研究を紹介しましょう。
アメリカのコーネル大学でおこなわれた実験で、学生たちにマグカップを無料で配り、「それを売るならいくらの値段をつけるか」と聞きました。
回答の中央値は「7ドル12セント」だったのですが、マグカップを配らなかった学生たちに、「それを買うならいくらまで出すか?」と聞いたところ、回答の中央値は「2ドル87セント」と両者に大きな隔たりがあらわれました。
いったん自分の持ち物になると、タダでもらったマグカップでも、その価値を高く見積もってしまうのです。
なかなか捨てられないモノがあるときは、ほかの人から見れば価値がないと思えば、処分への心理的ハードルを下げられるかもしれません。



おうち時間のイライラといえば、同居している相手にストレスを感じる人も多いのではないでしょうか。
とくに家事の分担については、「いつも自分が掃除をしている」などという不満の声をよく聞きます。

ところが、ある心理学の研究によると、夫婦それぞれに「自分が家事に貢献していると思う割合」を答えてもらうと、両者の合計が100%を超えるという結果が出ています。
人は実際よりも、自分が貢献していると感じやすいのです。
このような認識の違いをお互いに抱えたままだと、イライラは増すばかりです。
そこで、おうち時間を利用して、家事の分担表をつくるなど、貢献の割合が一目でわかるように整理するのも一考です。
もちろん、家庭により分担の比率はさまざまですので、両者とも50%ずつになることもあれば、一方が80%でもう一方が20%といった具合に貢献度が異なることもあるでしょう。
ここで肝心なのは、両者の合計が100%を超えないように、客観的に捉えることです。
「実際以上に自分は貢献している」という誤った主観をなくすことで、少なくとも認識のズレによるわだかまりはなくなります。
わだかまりを一掃して、お部屋だけではなく、気持ちもスッキリさせましょう。



illustration:タダトモミ

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