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【暮らしに役立つ心理学】真夏の人間関係の心理学

【暮らしに役立つ心理学】真夏の人間関係の心理学

8月に入りましたが、まだまだ暑~い日々は続きそうですね。
少し外に出るだけで汗が吹き出し、気分もげんなり。不快な暑さでイライラしやすくなって、仕事などでトラブルが発生しそうになったことがある人も多いのではないでしょうか。

暑い時期にトラブルが増加することは、さまざまな調査・研究で明らかになっています。
たとえば『Forbes JAPAN』が2023年の7月8日に公開した記事では、アメリカのNPOがおこなった調査として、2022年に起こった銃撃事件のうちの86%が夏場である6月から9月に発生していたという衝撃的なデータが紹介されていました。

心理学の古典的な研究でも、「気温約37.8度、湿度60%」の不快な環境と、「気温約23.3度、湿度30%」の快適な環境で、他人に対する評価がどう変わるかを実験しています。

その結果、不快な環境では、快適な環境よりも、他人を否定的に評価しやすいことがわかっています。

実際、炎天下での外回り中に面倒な電話をかけてきた相手に、なんだかイライラしてしまった…なんてことはありがちです。
そんなときは、いったん空調の効いた部屋に避難してから折り返すのが無難だといえそうです。



一方で、不快な環境で他人について評価するときに、「その場にいた人」と「その場にいない人」で、好意・非好意の捉えかたが変わることが明らかになった実験もあります。

「その場にいない人」に対しては、やはり非好意的な評価が下されやすかったのですが、「その場にいた人」に対しては、好意的に評価されやすいことがわかったのです。

同じ環境に身を置いて、ともに不快な状況を耐えている相手に対しては、戦友のような印象を持ち、好意的に捉えられるようになるのでしょう。

酷暑のなか苦手な上司と取引先に赴くことになった……といったシチュエーションは想像したくもないですが、じつは仲良くなれるチャンスなのかもしれませんね。

illustration:タダトモミ

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