くらしの情報箱
2023.12.06
【いま注目の情報箱】年末年始の時間効率アップ!ITライター舘神龍彦が伝授する「スマホと手帳の使いこなしテク」

何かと忙しいと頭の中でタスクがぐちゃぐちゃになってしまうもの。そんなときはタスクを書き出し、手帳やスマホを使ってしっかりとタスク管理。デジタルとアナログを上手に活用し、時間効率をアップする秘訣をITライターの舘神龍彦さんに伝授していただきました。
頭で覚えるのには限界がある!だから、補助脳を使おう
年末年始は何かと忙しいものです。色々なことがありすぎて何から手をつけていいかわからない。そんな人も珍しくないでしょう。ただ、頭の中で考えていても限界があります。人間が一度に記憶・処理できることはだいたい7つ前後だと言われています。そしてやることは公私ともにいろいろ。そこでスマホや手帳をうまく使いましょう。
今回は予定やタスクをスムースにクリアするための手帳とスマホの使い方を解説します。基本的な考え方と具体的なテクニックを紹介していきます。基本は、両方とも脳の記憶の補助ということです。予定やタスクについて、頭だけを使っていちいち思い出すのではなく、あらかじめ決めておいてそれを実行していくのが基本です。

予定の基本:一日にやることで迷わないために決めておく
まず、予定について。予定の基本は決まったらすぐに記入することです。そして一日の予定も、できればできるだけ前日までに決めておくことです。一日は24時間です。そして予定を記入していくと、利用できる残り時間がわかってきます。そこで残りの時間に別の予定を入れていくのです。
予定表を持たなかったり、特別に決めていなかったりする人もいます。こういう人には手帳でもスマホでもいいので、予定管理ツールを使うことをオススメします。予定が決まっていれば、別の予定が入りそうなときにも即断即決ができます。相手を待たせることもなく、事柄がスムースに進行するのです。

また変更があった場合も、優先順位があらかじめわかっているので迷う時間が少なくて済む
(iPhone標準のカレンダー)
可処分時間帯の残高照会
誰でも、銀行の預金残高を照会すると思います。オンラインか、リアルなATMに通帳を入れるかの違いはあっても、預金残高をために確認するのは誰でもやっていると思います。そして時間もこれと同じなのです。予定を予定表に入れるのは、いわば残り時間が減ったことの記帳です。あいている時間で何がどれだけ出来るのかも同時に考えます。
これを、私は「可処分時間帯の残高照会」と呼んでいます。

するとその時間になにをやるのかを考えるようになる。前後の予定と関連することや
場所についての予定をいれようという意識が働く(Googleカレンダー)
スマホ・手帳それぞれに予定を入れるコツ
では、どうやって記入するか。スマホは、いろいろな入力方法があります。もっとも手っ取り早いのは音声入力です。例えばiPhoneならば、「Hey! Siri 予定を入れて」「明日の17時から会議」と話せば、標準のカレンダーに予定が入ります。アプリを起動してフリック入力で入力してもいいです。また、パソコンとの連動を設定しておき、パソコンのGoogleカレンダーから入力する方法もあります。

明日の午後3時から会議」と言えば、標準のカレンダーに予定が追加される
予定を入れるポイントは、時間の幅の取り方です。きっちり1時間で終わる予定ならそれでもいいですが、後ろに伸びる可能性があるなら、それも踏まえて時間を抑えた方がいいでしょう。また移動の必要がある場合は、前の時間帯にきっちり移動時間も記入しておくといいでしょう。
手帳の場合は、単にペンで記入するだけです。

移動時間を見積もって前の時間帯に入れる機能がある
予定を忘れないコツ
手帳もスマホも予定は記入したら忘れてしまって大丈夫です。ただし、ほんとうに忘れてしまうと、予定がこなせません。そこで、大切なのは、ちょくちょく見ることです。
手帳ならば、たまに広げて予定を確認する。そして、予定に関連する事柄があれば追記しておく。準備すべきことを思いついたら、まずメモ。次に予定を立てて実行の日時を決める。そして記入することです。そのときには、必要な準備やもの、資料などについても書いておくといいでしょう。これはスマホも同じです。
タスクは分解と締切がポイント
タスクの扱い方についても説明しましょう。
基本はまずタスク名をしっかりつけること。そして締切を決めること。所要時間を見積もり、細かなタスクを洗い出すことです。
たとえば、プレゼンのパワポファイルを作るなら、下書き、資料集め、確認、演習などのプロセスが必要になります。このそれぞれについて、逐一所要時間を洗い出します。そしてやる日時を設定します。必要な情報はできるだけ、入力・記入するようにします。

演習などのプロセスを洗い出し、やる日時を設定
iPhoneにはリマインダーというタスク管理用のアプリがあります。これは、特定の日時や場所をトリガーとして画面にタスクがポップアップする仕組みがあります。これはデジタルならではのしくみです。
手帳にはこういうしくみはありません。やはりちょくちょく参照して、やるべきことはできるだけ必要なものや時間を洗い出して書いておくのがポイントです。
スマホと手帳の使いこなしテク
最後に、スマホと手帳を上手に使い分けてタスク管理する際に知っておくとさらにタスク管理がはかどる使いこなしテクを紹介します。
【スマホ】
・入力はできるだけすぐに。後回しにしない。
・入力手段はそのとき使えるものを使い分ける。本体フリック入力の他、PC(クラウド)連携や音声入力なども積極的に使い分ける。
・通知は最低限のもの以外はオフにする。オンにする通知も通知センターなど普段の生活を邪魔しないものを最低限に。
・メモの種類をうまく使い分ける。たとえば、仕事関連は標準のメモアプリ、プライベートはサードパーティー製メモアプリなど。
【手帳】
・予定が決まったらすぐに記入する。予定は前日までにできるだけ決めておく。
・予定の空きは、その前後の予定と関連するタスクを入れるとよい。
・移動が必要な予定は、移動時間も見積もりきっちり予定として入れる。
・入れ替えの可能性があるタスクはフリクションなどで記入。変更があっても柔軟に対応・タスクの詳細はできるだけ細かく書き出す。メモ欄に書き切れないときには、ノートに書き、予定欄にその旨もメモしておく。
【その他の注意】
・手帳とスマホを併用するときはマスターをどちらかに決める。たとえば、Googleカレンダーをマスターに、手帳には詳細を記入するなど。
・どちらを使う場合でも、決まった予定は決まった時点で記入、入力する。
・タスク、予定の詳細はできるだけ細かく書いておく。
・予定は記入しっぱなしにせずちょくちょく見直す(スマホはアラームなどに頼らない)。
舘神 龍彦 | Tatsuhiko Tategami
ITライター。編集者。手帳評論家。デジアナコンサルタント。
株式会社アスキー勤務を経てフリー。著書に『凄いiPhone手帳術』(えい出版社)『パソコンでムダに忙しくならない50の方法』(岩波書店)など。『手帳と日本人』(NHK出版新書)は大学受験の問題に2度出題されるなど、著書への評価は高い。「マツコの知らない世界」をはじめ、テレビ・ラジオ出演多数。
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