【特集】2023年人気設備ランキング(全国賃貸住宅新聞第1577号)

2023年10月16日付けの全国賃貸住宅新聞より、2023年の人気設備ランキングが発表されました。
全国の賃貸仲介会社や、管理会社の声を基に賃貸住宅の最新設備を探るアンケート企画です。
単身向け、ファミリー向けに大別され集計が行われています。
(調査期間：2023年9月5日～2023年9月19日　512社から有効回答)

昨年のランキングに続き、今年度分も掲載致します。

あったら嬉しい！人気設備第1位～第5位までのご紹介

単身向け物件、ファミリー向け物件ごとにご紹介します。

単身向け物件

第１位：インターネット無料（昨年から変動無し）
第２位：オートロック（昨年から変動無し）
第３位：高速インターネット（昨年から変動無し）
第４位：宅配ボックス(昨年から変動無し)
第５位：浴室換気乾燥機（昨年から変動なし）

ファミリー向け物件

第１位：インターネット無料（昨年から変動無し）
第２位：オートロック（昨年３位から上昇）
第３位：追いだき機能（昨年２位から下降）
第４位：システムキッチン（昨年５位から上昇）
第５位：宅配ボックス（昨年６位から上昇）

週刊全国賃貸住宅新聞　2023年10月16日号 No.1577より

順位の傾向

単身向け物件

昨年と比較し、単身者向け物件は1位から5位まで変動のない結果となりました。
1位の「インターネット無料」は9年連続で首位を獲得し根強い人気を誇っています。
スマートフォンなどの通信コストを抑えられる点で安定的な需要があるようです。記事によると、ネット無料設備があることで5,000円高い物件でも入居が決まるといいます。
一方で、若者世代の中には、スマートフォンの料金プランでデータ通信使い放題プランに加入している場合も多く、ネット無料の有無を気にしない人も出てきているといいます。

ファミリー向け物件

ファミリー向け物件は細かい順位変動はあったものの、トップ10までのラインナップはほとんど変わらない結果となりました。
前回より1ランクアップしたのが「システムキッチン」。
記事によると、調理台やガス台などを別で設置する必要があるブロックキッチンより3,000円ほど高い物件でも入居が決まりやすいといいます。
料理をする頻度が高いと思われるファミリー層の女性からの人気が特に高いようです。

ハウスメイトの着眼点

ハウスメイトが注目した設備をご紹介。

～その①～浴室換気乾燥機

単身向け５位、ファミリー向け７位にランクインした「浴室換気乾燥機」。
ファミリー層では、家族の洗濯物が多い世帯に好まれる傾向にあります。大型の洗濯機を置くことができる賃貸物件は多くない為、乾燥機付き洗濯機と浴室乾燥機両方使用しながら素早く洗濯物を乾かしたいという要望もあるそうです。
一方で単身者の入居者で多いニーズは、防犯上の理由から一人暮らしの女性が室外で洗濯物を干すことに抵抗があり、室内で乾かしたいという声が多いといいます。
入居者の属性によって設備を必要とする理由が異なるのも、賃貸物件ならではなのかもしれません。

～その②～ウォークインクローゼット

単身向けで１０位、ファミリー向けでも１２位から９位にランクアップした「ウォークインクローゼット」です。
特にカップルや小学校入学前後の子供がいる20～30代の若い世代から人気との事。ウォークインクローゼットがある物件は築年数が比較的浅い物件が多いため家賃も高くなる傾向はあるが、収納を重視する世帯には需要を高めています。

ないと困る？！必須設備第1位～第5位までのご紹介

こちらも単身向け物件、ファミリー向け物件ごとにご紹介します。

単身向け物件

第１位：エアコン（新設）
第２位：TVモニター付きインターホン（昨年から変動無し）
第３位：室内洗濯機置き場（昨年１位から下降）
第４位：インターネット無料(昨年３位から下降)
第５位：温水洗浄便座（昨年４位から下降）

ファミリー向け物件

第１位：エアコン（新設）
第２位：室内洗濯機置き場（昨年から変動無し）
第３位：TVモニター付きインターホン（昨年から変動無し）
第４位：独立洗面台（昨年から変動無し）
第５位：追いだき機能（昨年１位から下降）

順位の傾向

単身者向け・ファミリー向けの必須設備で、圧倒的な得票差で１位を獲得したのは「エアコン」でした。
近年、日本の夏は特に暑くエアコンの需要が大幅に増えており必須設備となっています。
しかしエアコンは「必須」の認識度合いに地域差があり、記事によると北海道では賃貸住宅のおおよそ半分程度しかエアコンの導入が進んでいないといいます。
近年は北海道の夏もかなり暑くなっている為、無料インターネットの導入よりも先にエアコンの設置を進めていく傾向になりそうです。

エアコンに続き人気だったのは「室内洗濯機置き場」で、単身向けでは3位、ファミリー向けでは2位という結果となりました。
学生や20代～40代までの世代からニーズが根強く、部屋探しを行う人のうち3～4割は室内洗濯機置き場がないことでその部屋が入居の候補から外れてしまうとの事。プライバシーを心配する人が含まれる確率が高まり、外置きが敬遠される傾向になっているとの事です。